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3月3日午後クラス

こんにちは、三月になりましたがまだまだ寒い日が続きますね。
早く暖かくなって欲しいなと毎朝思いながら過ごしています。

3月3日は「ひな祭り」でもありました、スクールにもたくさんの女の子が通ってくれています。
姉妹で通ってくれている子もいますし、声は男の子の方が大きいですが、将棋では負けてないですね^^
やっぱり将棋は「芯」が強い子ほど伸びますし、しっかりとした将棋を指すことができると思います。


本日は上級クラスを担当、低学年の1~3級もかなりの人数となり、10級より以前から教えていた子達がどんどん強くなっていくのを見ていると嬉しくなります。
そんな中で初段昇段の1局の子が1人、女の子でした。

さて、その1局を振り返ってみます。
下手は銀多伝の定跡形に組み上げますが、▲96歩などの端歩は突かずに5筋から仕掛けてきました。「端歩は心の余裕」という格言もありますし、角のそばの端歩は実はかなり大事なのです。いつでも▲97角と角を使うことができますからね。なのでここは仕掛けの前に端歩をついておくべきでした。
仕掛けて早々に角を切って駒損となりましたが、駒損が悪いわけではありません。むしろ自分でチャンスだと思ったら決断する勇気は非常に良いことです。
ただし、駒損する代わりの「代償」が大事になります。その「代償」が飛車を成れる、攻めの拠点を作る、敵玉に食いつく・・・などの読みの入った角切りだと良いのです。今回の対局では、角を切ったあとに長考する・・・ということがありました。
実戦は中盤以降、下手が駒損を重ねましたが、上手陣に飛車を成る事に成功。ここからは上手玉を捕まえれば勝ちという局面になりました。
ここでの考え方は、基本上手の王様は上に逃げ出そうとしてきます。なので「玉は下段に落とせ」という格言に沿って上から抑える手を指すことが大事です。また、安易に王様を追いかける王手をしないことも大事です。上手は自力だけでは王様を逃げて入玉することはできません。下手の「焦り」からくる王手がそれを助けてしまうことになります。
終盤は寄ったかどうか難しい局面でしたが、上から抑える決め手が指せず上手に入玉されてしまい、昇段はお預けとなりました。
本人は悔しいしショックだったかもしれませんが、もっともっと力を付けて、上手に「負けました!これは完敗!」と言われるような将棋を指せるようになって欲しいと願っています。

また低学年も高学年も併せて、1、2級の子達の中には非常に長考派の子もいます。長考派なのは悪いことではないのですが、いささか慎重になりすぎと感じる部分もあります。
自分の感覚で言うと、小学生で1、2級の子達なら将来四段以上、県代表クラスや棋士を目指す子もいると思いますし、そういう可能性を無限に秘めています。だから「自分にとって初段は通過点なんだ!」という強い気持ちで伸び伸び指して欲しいと思います。

佐藤慎一

by shogi-kodomo | 2013-03-04 14:27 | 午後クラス日記